カイと猫のバンコク珍道中

(ドラマ)モスキート•コースト シーズン1

今回もApple TVのオリジナルドラマからご紹介します。

 

『モスキート•コースト』

 

過去にハリソンフォード主演で映画化もされている1980年代の話を現代版でドラマ化。

 

過去の書籍と映画を観ていないのでとりあえずシーズン1の感想です。

 

 

 

何やらワケありの4人家族のお話。親父がとにかくひどい奴でもう滅茶苦茶なんです。

頭が良くてと家族に対してはすごく優しいんだけど、何か訳ありなんです。

にっちもさっちも行かなくてアメリカからメキシコに不法入国するんだけど、まさに珍道中。まあそこは観てください。

シーズン1だけでこの親父のせいで死んだ人間が何人いたのか?笑

割と嫌な人はあんまり出てこない話なんですよね。というか主人公であるこの親父が1番の害悪。笑

 

ワケありの内容がまだわからないのでなんとも言えないけど、今のところ親父の暴走が酷いだけだぞ!笑

なんでも「冒険になるぞ〜」とか言って誤魔化す奇人です。

彼のおかげで息子が人殺しになったり、警察官が殺されたり街がパニックになったり。

呑気にビーチでマシュマロ食ってますから。笑

 

母親と娘は基本その旦那にキレてて親父からの脱出を図るんだけど、タイミングが悪くあえなく失敗。

なんやかんやでメキシコからグアテマラに向かうというところでとりあえずシーズン1は終わります。

 

一気に全話観たのですがなかなかクレイジーな良作な予感がします。

親父の酷さレベルだと映画「サウスバウンド」の豊川悦司演じる親父の数倍はヤバいです。

そういう奇人を観たい方にはオススメなドラマです。

 

★  3.9

 

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(ドラマ)リトル・アメリカ

今回はApple TVの『リトル・アメリカ』。

 

久しぶりに平和な作品です。笑

 

アメリカの移民をテーマにしたオムニバスドラマで8話あります。

 

 

すべて実話を基にしていて、アメリカならではな物語ばかり。

 

インド、ナイジェリア、中国、イラン、シリアなどからアメリカに移り住んだ人のヒューマンドラマで涙なしでは観られないですね。

 

シーズン2もあるらしいので待ち遠しいです。

 

★  4.5

 

 

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Apple TVのドラマはどれも映像が綺麗でおすすめです!今のところハズレの作品は無いですね。

ハズレどころか良作ばかり。音楽も聴き放題のApple Oneはかなりコスパがいいです。

月1100円。安いです。

 

ぜひ試してみてください!

(映画)アンノウン・バトル 独ソ・ルジェフ東部戦線

 

今回は第二次大戦の独ソ戦、ルジェフの戦いを描いた作品、

『アンノウン・バトル 独ソ・ルジェフ東部戦線』。

 

ソ連側から見た作品です。

 

1942年1月8日〜1943年3月31日、この戦いでソ連兵は130万人が犠牲になったとされています。

この戦いによりスターリングラードでの攻防でソ連側が勝利し、戦線を後方に押し戻すことに成功します。

 

 

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前回の記事で書きましたが、この頃のソ連側はスターリンによる大粛清により軍は弱体化し、本作品でもそれは描かれています。

中佐が無能なのかそれとももっと上が無能なのかはわかりませんが、とにかく無能なことだけは伝わってきました。

救いは上級大尉と中佐の部下の中尉が有能だったことです。

 

このルジェフの戦いについては日本語訳の文献が少なく、ちょっと理解できていなかったので、この作品は大変勉強になりました。

Wikipediaではあきらかにソ連側の被害が大きく書いてあるので。

 

でもその後ドイツ兵はソ連から撤退することになるのでやはり重要な戦いだったのでしょう。

 

この映画が良かったのは、すごく人間臭さが出ていたことですね。個人的な印象だとどうしてもソ連という国に冷たい印象を持ってしまっていました。

でも彼らだって同じ人間でいろんな人がいるし愛国心だって強い。

同じ人間なんですよね。

 

このドイツとソ連の戦争は本当に救いがない戦いなのですが、1人でも多くの人が理解を深められたらと思います。

 

 

 

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赤い皇帝  ヨシフ・スターリン

こんにちは、カイです。

 

 

今回はスターリンについて。

 

ヨシフ•スターリンソビエト連邦の政治家で第2代ソビエト連邦最高指導者。

ちなみに名前は機関紙プラウダの編集長をしていた時に考えた名前で「鋼鉄の人」という意味。本名はヨシフ・べサリオリ・ジュガシヴィリ。

1878年12月18日にロシア帝国グルジア地方のゴリで生まれた。(今はジョージアという国になった。)

 

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神学校に通った後、レーニン率いるボリシェビキに参加。ロシア社会労働党が分裂してできた左派の一派。そしてレーニンロシア共産党による独裁国家が成立。

しかしレーニン脳卒中で半身不随となってしまう。これまで良好だったレーニンスターリンの関係が次第に悪くなっていく。それはレーニンの遺書にも書かれている。

その後レーニンが亡くなるとレフ•トロツキーとの後継者争いに勝ち、自らに権限を集中させる。ここからスターリンの恐ろしい独裁政治が始まる。

 

まず自分に少しでも歯向かうような党内の人間を党から追放。その後トロツキーソ連からも追放。謝罪したカーメノフとジノヴィエフは復党が許された。

 

そしてゲーペーウという秘密警察を設立。これは邪魔な人間を粛清するための組織で

その組織を作った後第一次五カ年計画が始まる。

これはコルホーズという集団農場を作り農民を一まとめにする政策で、そこで収穫された穀物は全て国のものとなった。農機具も共用で反発する者がたくさんいたが、約1000万人もの人が辺鄙な地域に送られるか処刑されたりした。

他にも民族主義者や知識人、スターリンに従わない人間を次々の粛清。トロイカと呼ばれる簡易裁判で有無も言わさず死刑に。これは人数が多くて時間が無駄なのでさっさと死刑にするためにできた。

死刑にならないものは流罪にし、シベリアなどの奴隷収容所で死ぬまで働かせた。

 

その後スターリンは刑法第58条、死の法律「反革命罪」をつくった。

当時1926年。

政府の転覆や崩壊、革命成果を弱体化させる行為すべてを禁じた。

これにより共産党員や民間人、外国人までもが収容所の送られることとなった。

 

収容所では金鉱の採掘や建設作業などの重労働で1日の半分以上働かされていたとか。

場所もシベリアなどの寒い地域なので冬になるとあらゆるものが凍り、凍傷で手足などを切断せねばならなかった。食事も極端に少なく飢えを凌ぐために死体の肉を食べるものもいた。もちろん賃金などはなかった。

これは収容所だけの話ではなく死体を売買して食べるということはあったらしい。

 

そしてだいたいの囚人は冬を越せず死に次の夏に新しい囚人が送られてくるというサイクルを繰り返す悲惨な状態が続くことになる。

それにより金2000トン、銀3200トン、プラチナ30トンが国家のものになった。

 

この頃になると同じ連邦内のウクライナも大変なことになっていた。

1930年代初めにはコルホーズが強制的になっていった。

ソ連秘密警察はウクライナ民族主義者、ウクライナの知識人、反抗する者などを容赦無く処罰するようになった。

ウクライナは元々豊かな土壌に恵まれていたがそれでも収穫高に届かなかった。

それでも収穫されたものは国家に収めなければならず、ウクライナ人の食べるものは無くなっていった。

人々はジャガイモで飢えを凌ぎ食べられるものはなんでも食べた。ついには病死した馬や人間の死体まで食べ、それによって病死する人も多かった。

 

 

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 これはその頃の話の映画です。

 

ソ連政府は5カ年計画の成功を宣伝し、外交的承認を得ようとしていたためウクライナの飢餓を認めるわけにはいかなかった。

(この頃世界恐慌の影響でソ連以外はすごく貧しかった)

 

この事実をソ連が認めるのは1980年代になってからのことである。

 

この出来事はスターリンによる人災で起きたことは間違いなく、400万人から1450万人が死亡したとされている。

 

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1937年、「古い細胞を除去し、党を一新されねばならない」と最大規模の大粛清が始まる。密告を推奨し、スターリンに批判的な者は次々に銃殺され、しまいには不当な密告により関係ない人間ま大量に殺害された。

子供が親を密告することもあった。自分に恨みを持つ人間が嘘の密告をすることもあった。

ソ連秘密警察が深夜訪れることから民衆は満足に眠ることもできない。ただ夜が明けるのを待つ日々。

この年だけで何百人も連行され、半数が銃殺されたと言われている。

 

それは軍をも対象にし次々と将校は殺され、これにより軍は弱体化した。

挙げ句の果てに刑を執行してきた秘密警察までもが粛清されるようになっていった。

 

1939年、第二次世界大戦でドイツがポーランドに侵攻。ソ連はドイツとの秘密議定書に基づきポーランドを東西に分割し併合する。

この時スターリンは、第一次世界大戦後のポーランドソビエト戦争で自身のメンツを潰された雪辱の機会を得る。ポーランド軍の捕虜約22000人を虐殺するのだ。

この事件は後に覚えやすいという理由で「カティンの森虐殺」と呼ばれる。

 

翌年1940年、バルト三国へ進軍。反発する住民13万人が逮捕され強制収容所に輸送される。

さらに翌年の1941年、ヒトラー率いるドイツ軍は協定を破りソ連に侵攻。

粛清による軍の弱体化は著しかった。

1942年のスターリンによる死守命令「ソ連国防人民委員令第227号」により、命令なしで自らの位置を離れたものは銃撃され、敵に降伏した兵士の家族は逮捕され、前線では兵士が後退しないように機関銃が設置された。

スターリングラード防衛戦ではこの命令により14000人あまりの兵士が自軍によって銃殺されたとされている。

 

ここまでを前半とします。

 

今回なぜスターリンについて書こうと思ったかというと、「名前は知ってる!」という程度の人が結構多いことに気づいたからです。

世界最悪の独裁者といえば僕の中ではダントツでスターリン。その次がポルポト、そして毛沢東でしょう。

ヒトラーは全然もっと下です。こんなことに順位をつけるのもどうかと思いましたが。

 

別に歴史に疎いから悪いとは思いませんが、やはり多様性を求める今の時代にはある程度の歴史は知っておいたほうがいいかとは思います。

 

 

 

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(映画)はじまりへの旅

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こんにちは、カイです。

 

感染者、増えましたね〜。自分のお店も一時閉鎖することになりました。

 

今回は少し給付金が出るとのことなのでまあ許します。笑

 

 

『はじまりへの旅』

 

母が精神病で入院し自殺。残された変人の父とその子供たちはほぼ自給自足の生活を送っていて、サバイバル術、学業、体力もアスリート並みのすごい家族なんだけど、

母の葬儀を行う為街に出かける、って話です。

 

ほとんど森で生活をしているから普通の生活がわからない子供達。

日本の小説でも似ているのがありましたね。サッド・バケイションだったかな。

 

コメディっぽいんだけどシリアスな内容で、いろいろ考えさせられる内容です。

 

家族とは?教育、教養とは?生きるとは?

 

 

★  4.2

 

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(映画)ノー・マンズ・ランド

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こんにちは、カイです。

 

また去年のロックダウンとほぼ同じ規制になってしまいました。笑

タイはワクチンの摂取率が10%にも届いていません。この一年を完全に無駄に過ごしたと言っていいでしょう。そして先もまったく見えません。

 

 

こんな感じでその辺で死んでいる人がいます。この場所は日本人が多く住むエリアです。

規制を厳しくしても路上生活者は救えないでしょう。完全に見失っていますね。

そして首相はこういう報道を控えるように通達しているとか。

 

どこぞの国みたいになってきましたね。著名人や有名人が下手なこと言うとしょっぴくぞ、と言論の自由もなくなりそうなタイです。

もはや微笑みもマイペンライも無くなってしまったのか?

 

 


ということでそんな見失っている映画

 

ノー・マンズ・ランド

 

2001年の作品なんですね。そんな前だったとは。

 

ボスニア紛争のお話で、セルビアボスニア両国の権力者がついた嘘により引き起こされた黒歴史なのだが、この映画はコメディのような感じで始まる。

だけど結局悲惨なラストに向かっていくんだよね。

 

元々同じ民族で本来なら仲間のはずの人間が殺し合わなきゃならない不条理をよく表している映画だと思います。発想が面白いです。

結局最後はどうなってしまうのかな?

 

この映画はちょっとがほぼネタバレになってしまうのでもう書きません。笑

 

 ★  4.0

 

 

 

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(映画)赤い闇 スターリンの冷たい大地で


 

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こんにちは、カイです!

タイのコロナ感染者は毎日のように最多を更新しています。

病院は満床のところが多く、ほとんど医療崩壊していると言っていいでしょう。

裕福な人なんかが軽症でも入院してたりするのが問題なんでしょうけど、一般人はこんな状況です。

 
 
 
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これはちょっと怖い。これが嫌なので感染してからわざと怪我をするタイ人がいたぐらいです。彼らは果たして無事入院できたのかな?

 

 


 

ということでなるべく明るい気持ちになれるように映画を観ることにします。ですが何故か重めの作品をセレクトしてしまいました。

 

『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』

 

世界大恐慌の中、スターリンが統治するソビエト連邦だけが繁栄しその他の国はかなりの不況となっていた。

その状況に疑問を持った英国人記者が、スターリンのインタビューを記事を取材しようとモスクワに向かう、という話です。

 

観る前から大体想像はできましたが、かなり重い内容です。

 

この映画は事実に基づいて作られているので想像通りです。途中から重さしかない。

ウクライナは惨状は映像にするとこんな感じになるんですね。子供たちのシーンは怖くて観ていられませんでした。

 

中学生でこの辺の歴史を勉強するときこの映画一本観ればもっと理解が深まるんじゃないでしょうか?

 

歴史って難しくて、知らなくても生きてはいけるんですよね。

僕のタイ人の彼女と周りのタイ人の友達は、ほぼスターリンのことを知りません。

授業でやらない国もあるんですね。

 

「今のタイも似たようなモンじゃない?」

 

なんて彼女が怖いことを言うので、まあそうなのかもと思ったりもします。

 

★  4.2

 

 

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