タイで店舗を借りる話
こんにちは。カイです。
今回はタイで店舗用に賃貸を借りることについて書きたいと思います。
タイでは圧倒的に大家さん側が強く、なかなか日本人だけで交渉することは難しいと思います。
法律に関しての知識が乏しい人が多いため契約書が意味をなさないことも多々あり、契約期間中にも関わらず移転しなくてはならないこともあります。
裁判を起こして戦うこともできますが恐らく勝訴したところで得られるものはないでしょう。時間とお金を無駄にするだけだと思います。
家賃設定も適当なので、後から誰かに入れ知恵されたりしてふっかけてきたり、大家さん自らの経済状態のよってコロコロ変えられます。
言い方は悪いですがこの国は法治国家と呼べるレベルにはありません。
本当にいろいろなトラブルを想定しなければなりません。
例えば、
1、 「息子が使いたいと言ってるから出ていってくれないか?」
実際に知り合いの飲食店や美容室をやっている人が追い出されました。契約を交わしているとは思えないレベルの低さですね。
2、 「他に借りたいと言ってる人が沢山いるから家賃を上げます」
これは僕自身も経験しました。コロナの影響で話が流れたらしく家賃は変わりませんでしたが、交渉の余地は無さそうでした。
3、 「私(大家さん)と性格が合わないから出てってくれ」
もうメチャクチャです。これは僕が借りている店舗のタイ人が実際に追い出せれていました。外国人相手じゃなくてもこんな感じなので日本人ならなおさら難しいということになります。
4、 「税金がかかるから店舗として登記はさせられないよ」
これもよくある話です。一階のフロアだけ貸していることにして税金を安く抑えたいというなかなかレベルの低い発想です。契約後でも平気でこんなことを言うのでもはや運でしかないですね。
5、 「他のテナントのタイ人が出てって欲しいと言ってるから出てってくれ」
例えば2階でネイルサロンをやっていて、後から入ってきた1階の飲食店からネイルの匂いにクレームがつくみたいなパターンです。こうなるとなんとかなだめる以外方法はないでしょう。下手にこじらせるとタイ人全員から嫌がらせをされる可能性があります。
6、 吹き抜けのビルで1階のフロアで焼き鳥を焼きだす
ビル全体が煙くさくて商売にならないでしょう。嘘みたいな話ですがこのレベルのトラブルは珍しくありません。
書いていて思い出してきて気分が悪くなってきました笑
なんやかんやで無事店舗の契約が取れたとします。その後もトラブルはたくさん起きます。
例えば、
1、 内装工事がまったく進まない
タイあるあるですね。本当にまったく進まないことがあります。
理由としては
- 段取りが悪い
- わざと引き伸ばそうとする
- 他の仕事と重なってそっちを優先している
-
そもそも内装工事をやれる能力がない
こうなると他の業者に頼まざるをえません。キャンセルの交渉でも揉める可能性があります。こうならないためにも信用できそうな業者を信用できる人から紹介してもらうのが理想ですね。
笑えないレベルの内装業者は腐るほどあります。見よう見まねで内装業を営むタイ人は多いです。(内装業に限らず)
2、 隣のビルの同じ業種のタイ人オーナーからクレームがくる
これは前もって確認した方がいいと思います。僕のお店もこれで開店が危ぶまれました。ターゲット層が被らないからと納得してもらいましたが、タイ人オーナーが大家さんにクレームをつけてやっぱり出てってくれって話にもなりかねませんので注意が必要です。
3、 同じビルに同じ業種のテナントを入れる
こらは大家さんとテナント側どちらもどうしようもないのですが、同じフロアにネイルサロンが乱立することも普通にあります。なので一見の飛び込み客が半減することは間違いありません。
4、 1階にものすごいローカルな店が入ってしまう
これもなかなかの失敗例です。タイのビルは昔からある場所だと入り口が1階にしかないという物件も多く、そのローカルなお店を通って上に上がるのですがこれがなかなか堪え難いです。床に座る人がいたり爆音で音楽を流したり、そもそも話す声が大きく馬鹿騒ぎしていることも多々あります。
こんなお店の上の階でリラグゼーション系の店舗やヨガ教室はできないでしょう。
彼らにはまったく悪気はありません。本当にそのようなマナーを知らないだけなのですからほっておいて解決することはありません。
クレームを入れることはできますがまず関係は悪くなると思います。
5、 建物の外側に問題がある
外壁がボロく雨水が漏れる、排水管が壊れていてトラブルになるなんかもよくあります。この場合は自腹で直さないといけないことも多いので借りる前にしっかりチェックしましょう。無駄な出費が嵩むだけです。
6、 水道光熱費のトラブル
各テナントにトイレが設置されていない場合なんかはよくわからない使用料を取られることがあります。通路の電気代なんかもそれにあたります。
最初から各テナントに電気メーターがついておらずビルの電気代をワリカンなんてこともあるので要確認ですね。
いかがですか?
嘘のようですが全て本当のことです。タイで店舗を契約することがいかに大変かがわかると思います。
海外の先進国以外の国だとタイのように法律が意味をなさないこともあると思います。解決策としては
- 現地のある程度社会的地位の高い人に協力してもらう
- 現地人の友達をたくさん作る
- 資金をたくさん用意しておく
こんなところでしょうか。
海外では言葉が通じないのではなく、話が通じないと言うことを覚えていた方がいいと思います。
最後ちょっと生意気でしたが、タイで起業するのは良いこともたくさんあるのでぜひ参考にしてみてください。